2010年09月02日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

海南海草の各学校で防災訓練

防災の日

「防災の日」 の1日、 海南海草地方の各学校で大規模地震などを想定した防災訓練が行われた。 中学校では、 消火器を使った消火体験や、 負傷者を搬送するための簡易担架づくりなど本格的な訓練も行われ、 生徒たちは万一に備えて、 災害時に役立つ知識や技術の習得しようと熱心に取り組んだ。

海南市阪井の市立巽中学校 (吉田公彦校長、 生徒152人) では、 全校生徒、 巽消防団、 地域住民ら約300人が参加。 「午前9時55分ごろ、 紀伊半島沖で地震が発生し、 同市でも甚大な被害が出た」 との想定で行った。 同校ではガス管が破裂し、 電気配線が断線。 電気ショートとガス漏れから火災の危険性があるとして避難訓練を行った後、 1、 2年生は水消火器を使って消火器の使い方を学んだ。 3年生は消火器を使った消火活動を体験し、 消防団員から 「消化器を上に向けない」 「落ち着いてしっかりと持つ」 などアドバイスを受けながら、 しっかり火元を狙って消火にあたっていた。

消火活動を体験した森本明日香さん (14) は 「急にボウっと煙が出てびっくりした。 もしものときはきょうの経験を生かしたい」。 堀内俊成君 (15) は 「消化器は思ったより重くて驚いた。 初めて消化して良い経験ができた」 と話していた。 巽地区連合自治会長で、 同地区共育コミュニティ・コーディネーターの山崎七一さんは、 「高齢化が進む中、 中学生の子たちは災害時の貴重な戦力となる。 知識と技能を学び、 もしものときに備えてほしい」 と話していた。

紀美野町野中の町立美里中学校 (髙岡成豪校長、 生徒48人) では、 AED (自動体外式除細動器) を使った心肺蘇生法や簡易担架づくりを学び、 緊急時の対処法を学んだ。

生徒たちは倒れた人を発見したと想定し、 気道の確保、 人工呼吸、 心臓マッサージなど一連の流れを学んだ。 また、 竹と毛布を使った簡易担架づくりでは、 広げた毛布の3分の1の位置に竹を置き、 毛布で竹を包み込むようにして両方から折り重ねて完成させた。 その後、 実際に担架に乗って強度を確かめた。

このほか、 県立医科大学救急集中治療部の中敏夫准教授を講師に招いた、 ドクターヘリについての講演もあった。 中准教授はプロジェクターを使って、 ヘリ内部や医療機材、 出動要請を受けて現場へ駆け付ける流れ、 現場の様子を紹介し、 生徒たちは真剣な様子でドクターヘリの仕事や命の大切さについて学んでいた。

1年生の新宅聖也君 (12)、横出和輝君(同)、 油谷基希君 (13) の3人は 「ヘリが早く駆け付けることで命が助かる。 防災訓練で命の大切さが学べた」 と話していた。





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