2010年10月01日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

不法係留のプレジャーボート、初の強制撤去始まる

所有者不明のプレジャーボート

クレーンを使って海から運ばれる所有者不明のボート

和歌山下津港、 海南港区内に不法係留されている所有者不明のプレジャーボートを一掃しようと、 県は30日から和歌山市と海南市で、 初の強制撤去 (簡易代執行) に踏み切った。 海南地区 (船尾~名高~鳥居) と琴の浦地区 (毛見) の2地区に放置されている25隻を撤去していく。 ボートは県が半年間保管し、 所有者が名乗り出なければ売却や廃棄を行う。 作業は14日まで続く。

河川、 海岸、 湾港、 漁港などの県公共水域には、 約6300隻のプレジャーボートがあり、 うち約8割の約5000隻が放置状態にある。 船舶航行の支障、 景観悪化のほか、 近年発生が予測される東南海・南海地震による津波襲来時には、 ボートが近隣の民家に突っ込んだり、 沈んだボートから油もれの心配があるなど二次被害も懸念されるため、 県条例に基づく撤去を決定した。 プレジャーボートには、 車の車庫証明のような届け出は必要ないため、 放置されるケースが多かった。 このため県は平成20年4月に所有者不明のボートを撤去できる 「係留保管の適正化に関する条例」 を施行した。

作業は民間業者に委託した。 不法係留されているボートを船でけん引し、 クレーンで陸上に引き上げる。 撤去後は和歌山市雑賀崎の陸上施設で半年間保管する。 30日はボート型8隻を撤去。 中には船体に穴が空いた老朽化したボートなどもあった。 撤去と保管する費用として1隻につき約20万円がかかるといい、 所有者が判明すれば所有者に請求できる。 不明の場合、 県が支出する。 今後、 12月に和歌山下津港 (海南港区外)、 来年度には紀中・紀南エリアで所有者不明のプレジャーボートを撤去していくとしている。





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