2010年12月30日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

ビオトープ孟子が向陽中生徒とフクロウの巣箱

フクロウの巣箱を設置する生徒

フクロウの巣箱を設置する生徒

海南市の孟子不動谷で里山保全活動に取り組むNPO 「自然回復を試みる会・ビオトープ孟子」 (北原敏秀理事長) は26日、 県立向陽中学校理科クラブの生徒たちと協力し、 谷で繁殖が成功していないフクロウのために巣箱を1個設置した。 地域の文化・自然遺産を守り後世に伝えていく 「プロジェクト未来遺産」 のことし最後の活動。 今後はカメラを設置し、 繁殖状況などをモニタリングしていく。

フクロウは里山の場合、 主に木の根元など地上に巣を作るが、 孟子不動谷ではほぼ毎年タヌキなどの獣に卵を食べられてしまい、 繁殖に成功していない。 昨年は巣穴をのぞきに飛来したが、 産卵は行われなかった。 フクロウは一カ所に定住することが多く、 寿命も30~40年と長いが、 繁殖環境をつくるなど人の手を加えないと姿が見られなくなってしまう可能性もあるため、 今回初めて巣箱を設置した。

この日は会員と生徒ら16人が参加。 巣箱は獣に狙われないように丈夫な木製で、高さ約60センチ。 穴は約15センチとフクロウが入りやすい大きさにした。 2年生の小林蒼君(14)が背負い、生徒たちで支え合いながら大旗山の尾根を目指して登った。

現地ではコナラの幹にロープと木の枝などを使ってくくりつけて固定した。 今後観察しやすいよう低めの位置に設置した。小林君は 「楽しい調査だった。苦労して運んだので、フクロウに活用してもらいたいです」、鳥が好きで率先して調査に取り組んできた2年生の川久保卓志君(14)は 「この巣箱にフクロウが入ってくれて、今より個体数が増えてくれればうれしい」と期待を込めた。





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