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一次審査を通過した力作のかぶとを紹介する田中さん |
グランプリに選ばれたアーティストに個展会場を提供する美術コンクール 「人間展グランプリ」 (人間展協会主催) の2次審査に、 岩出市南大池の会社員、 田中政紀さん (22) が挑む。 4月の1次審査 (写真選考) には国内外の113人から応募があり、 田中さんを含む83人が入選した。 2次審査は 「復興」 をテーマに実作品で行われ、 田中さんは 「遊びと学び」 と題したカードゲームを出品する。
田中さんは1次審査で、和歌山をPRしようと、 雑賀孫市率いる鉄砲集団 「雑賀衆」 が使っていた 「置手拭兜 (おきてぬぐいかぶと)」 を制作。 手拭いを畳んで頭に置いたように見えるためその名が付いたかぶとで、ヘルメットを基に、 アルミ板や塩ビ板などを使って重厚に仕上げた。 1次審査を通ったのは県内で田中さんのみ。
2次審査 (プレ人間展)は国内4会場で順次行われ、田中さんは8月2~5日の 「兵庫県立美術館・原田の森ギャラリー」 に出品する。大阪芸大出身の田中さんは在学中、 政治や美術に関するカードゲームを制作。 今回 「復興」 というテーマを受けて、 東日本大震災の被災者に作品を通じて何かできないかと考え、 「電気のいらないカードゲームなら娯楽を提供できるかも」 と企画した。 小学生以上を対象に、社会や国語などを遊びながら学べるシステムを練っている最中という。
田中さんは 「誰でも簡単に楽しめるような作品を目指したい。 作品を通して被災地に元気を届けることができれば」 と張り切っている。
今回初めて開かれる 「人間展グランプリ」 は、 彫刻家の堀内健二氏が新進アーティストの自由な発表の場として創設。 2次選考で選ばれた4人のグランプリ作家に来年、 個展会場 (東京) を提供する。
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