2011年08月04日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

軽い腹痛で呼ぶ人も 救急出動過去最多の勢い

那賀消防組合消防本部

那賀消防組合消防本部 (田中照巳消防長) がまとめたことし上半期の出動状況によると、 救急出動件数が過去最多となる勢いで推移しているが、 搬送者のうち入院を必要としない軽症者が半数以上という。 同本部は 「街が都会化し転入者も多いので、 昔ほど近所の目を気にして救急車を呼ぶことに抵抗感がなくなってきていることも一つの要因」と分析している。

過去10年の救急出動件数を見ると、 平成14年の3301件から年々増加。 19年には4465件まで増えたが、 その後、 国などが救急車の適正利用の呼び掛け運動を行ったことにより、 いったん減少した。 しかし、 昨年は過去最高の4466件を記録。 さらにことしは上半期で2316件と昨年同期比144件増 (7%増) で推移しており、 このままでは昨年の出動件数を上回るとみられる。

同本部管内は3署に4台の救急車を配備。近年は1台が一日5回出動することもあり、傷病者を病院に搬送後、 すぐに次の現場に向かう 「2次搬送」 も増えている。

搬送者の中には、 軽い腹痛や、 手の先を少し切っただけで救急車を利用する者もいるという。 特に成人による不適切利用が多い。

同本部通信指令課の岩本英嗣課長 (54) は「これ以上救急要請が増えると、 現体制では限界。 本当に搬送が必要な重病者のために、市民には、 健康管理に十分に注意し、 気軽に相談できるかかりつけ医を持って、 救急車の適正利用を心掛けてほしい」 と話している。





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