2011年10月12日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

耕作放棄地対策に マコモを試験栽培

マコモ

根本のマコモダケを刈り入れる職員

紀の川市貴志川町高尾の県農業試験場はことし初めて、 耕作放棄地対策に有効な作物として注目されるイネ科の多年草 「マコモ」 を試験栽培、 このほど収穫を始めた。 根本はマコモダケとして、 中国では高級食材として食べられている。 草抜き程度の管理で省力的に生産することができ、 川村和史主査研究員 (46) は 「農家さんが栽培しやすいようにマニュアルを作成し、 耕作放棄地対策の一つの作物として確立させたい」 と話している。

マコモは池や川、 湖などの沼地に群生 。「黒穂菌」 により茎が肥大化し、 食べられるようになる。 産地としては三重県が有名で、県内では伊都地方でも試験的に栽培されている。

同試験場では5月中旬~6月下旬にかけ、時期をずらして株を定植。 早めに植えた方が夏の高温による影響が少なく、 収穫量が増えることが分かった。 初め15センチほどの株は、 収穫時期の秋には20本以上に自然に株分かれし、 高さ2メートルを超えるまでに成長する。

マコモダケは長さ20センチ、 直径3~4センチ、 重さ約100グラム。 色は白く、 サクッとした食感でタケノコのような風味。 ほんのり甘く淡泊な味は、 天ぷらや炒め物など用途を問わない。

また低カロリーながら食物繊維やミネラルを豊富に含んでおり、ヘルシー野菜としても注目されている。

現在、 各地の直売所で1本70円前後で販売されている。 1株を定植すれば10本前後の収穫が見込めるため収益率も高い。 株を購入すると1株500円と高値だが、 2年目からは株分けして増やせるため低投資で続けられるという。





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