2009年09月29日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

海南で文化庭園フォーラム

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温山荘園で開かれた実技見学会

日本が世界に誇る文化財庭園。その保存継承を考える「文化財庭園フォーラム」が26、27の両日、海南市で開かれた。初日は県指定名勝「琴ノ浦温山荘園」で保存管理技術の見学会、2日目は海南保健福祉センターでシンポジウムが開かれ、全国から集まった庭師らが日本庭園の今後について考えた。


平成14年に設立された文化財庭園保存技術者協議会(京都市、玉根徳四郎代表)が主催。国や自治体が指定する「文化財庭園」の保存継承に必要な技術を次世代に伝えるため、さまざまな研修会を開いている。このフォーラムも全国各地で開いているもので、今回で6回目。初日の実技見学会には約60人が参加し、専門家約30人による剪定(せんてい)作業などを見学した。温山荘園はニッタグループ創業者・新田長次郎が大正時代に造園した別荘で、参加者は写真を撮ったり質問したりしながら、自然を取り入れた美しい景観のつくり方を学んだ。

2日目のシンポジウムには約100人が参加。基調講演に続いて、大学教授ら専門家6人をパネラーに迎えたパネルディスカッションがあり、「庭の特色を発揮できる保存管理計画を立てることが大事」「庭は見るものであると同時に使うもの。健全な管理運営が必要」などと、文化財庭園の保存継承についてさまざまな意見が交わされた。コーディネーターを務めた文化財指定庭園保護協議会の樋渡達也会長は「庭を作るためには伝統技術を持った庭師の育成とともに、日本庭園の価値が分かる利用者、サポーターを増やすことも大切だ」と締めくくった。



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