2008年05月14日

2008 00.社会

書家の﨑山さんにル・サロン会長から名誉賞

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結びの句 「縁は深しな」 に心情を託した作品

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﨑山さん

和歌山市堀止東の書家、﨑山瑶南さん(45)が、大阪とパリで開かれる 「外務省・日仏交流150周年記念芸術祭OASIS2008」で、世界最古340年の歴史を持つフランス芸術家協会(ル・サロン)会長から 「名誉賞」 を受けることが内定した。ル・サロン展のグランプリに匹敵する名誉賞受賞は書家として世界初。芸術祭は今月23-25日に大阪市中央区のOBPツイン21で、6月27-29日にフランスのパリ国際会議場で開かれ、表彰式はパリで行われる。

OASIS(Osaka Art Show of International Selections)は、ことし13回目となる世界の芸術家の祭典(同実行員会主催、文化庁関西元気文化圏参加事業)。2年前からル・サロン会長のクリスチャン・ビエ氏が総合監修を務め、そのビエ会長から直接受ける名誉賞は、日仏交流150周年の、 ことしのみ出される特別賞となる。
受賞する﨑山さんの作品は、 『源氏物語』 14巻 「澪標(みおつくし)」 で光源氏が明石の君を思い詠んだ歌をしたためた半切版の軸作品。特殊ボカシをあしらった色鮮やかな和紙を使い、全体を京都西陣の正絹仕上げとした。
同芸術祭は出展するだけでも難関だが、﨑山さんは、国際美術評論家連盟(本部・スペイン)による厳しい国際審査を通っただけでなく、ビエ氏の推薦を受けての出品。昨年、日中国交正常化35周年記念事業や西安碑林建立920周年記念事業などに全日本代表書家として出展し、中国で国賓待遇を受けたことや、アメリカやカナダ、ドイツに出展した作品と経歴が高く評価されたためという。
﨑山さんは、 「出展だけでも身に余る光栄なのに、名誉賞をいただけるとは信じられない思い」 と受賞に驚いた様子。さらに「書道が芸術として国際的に認められるにはまだまだ厳しい昨今、何よりの喜びです。今後もとどまることなく、日本の伝統芸術である仮名書道に精進したい」と話している。





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