2008年05月27日

2008 00.社会

紀の川市の65世帯に避難勧告 紀北地方で記録的豪雨

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紀の川市職員から被害の説明を受ける仁坂知事中

24日から25日朝にかけての激しい雨の影響で、紀北筋を中心に床下浸水や土砂崩れなどの被害が発生。紀の川市内ではため池の決壊の恐れがあるとして、付近の住民に避難勧告が出された。鉄道は運休などでダイヤが乱れ、道路も通行止めが続くなど、市民生活にも大きな影響が及んだ。

和歌山地方気象台によると、降り始めからの総雨量(24日午前3時-25日午前10時)は、和歌山市で145ミリ、紀の川市葛城山で142ミリを記録。和歌山市では25日午前3時からの1時間に46・5ミリの激しい雨を記録した。
県総合防災課のまとめでは、和歌山、岩出、紀の川、橋本の4市とかつらぎ町で計200棟が床下浸水、特に被害が大きかった岩出市中迫地区では87棟が床下浸水した。また、和歌山、紀の川、岩出の3市で計12棟床上浸水が発生するなど、各地で被害が相次いだ。
紀の川市桃山町調月地区では、地区内にある2カ所の農業用のため池(松池、桜池)の堤防が崩れ、決壊する恐れがあるとして、25日午前8時10分、65 世帯に避難勧告が出され、住民54人が調月小学校体育館に避難。住民らは心配そうにしながら、マットを敷いて横になったり、支給されたおにぎりを食べるなどしていた。近くに住む女性(80)は 「昔から水害が多い地区なので今回も怖かったです。家や畑が大丈夫か心配」 と疲れ切った表情で話していた。
紀の川市は同日午前零時15分桃山町内に中村愼司市長を本部長とする現地対策本部を立ち上げ、ポンプ車や国交省が所有する排水ポンプなどで池の水位を下げるなどの対策を実施。午後には仁坂吉伸県知事も視察に訪れ、消防団員などを激励した。避難勧告は26日午前6時20分に解除された。
紀の川市連合消防団の山田昌男団長(68)は 「堤防が崩壊すれば甚大な被害がでると考え、団員も市職員や住民と協力しながら必死で作業にあたってきた」 と話していた。





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