2008年06月12日

2008 00.社会

ニート、引きこもりの若者を支援 サポートステーションわかやまがオープン

20080612_2.jpg
相談者と話をする玉田臨床心理士

迷わず気軽に来てください。 今月2日、 和歌山市本町に引きこもりなどで働くことに不安を持つ若者(厚労省基準は15-35歳)を無料でトータルに支援する「若者サポートステーションわかやま」 が県内で初めてオープンした。 臨床心理士による精神的なケアやキャリアコンサルタントによる就労支援など、最後まで相談者と付き合い、 自立を促すサポートを展開する。

若者サポートステーションは、 全国に約100万人いるといわれている引きこもりやニートと呼ばれる若者を支援するため厚生労働省と各都道府県などが協働し、平成18年度から全国に設置。 初年度は25カ所、 19年度は50カ所、 20年度は75カ所にまで増え、和歌山県内でも今回の設置が第1号となった。
「同ステーションわかやま」 は同市本町2丁目40番地の 「聖 - ソレイユビル4階」 にあり、広さ約90平方mの広々とした空間に5-6人が座れる相談兼雑談スペースと、 個別のカウンセリングルームが2部屋ある。キャリアコンサルタントなど常駐職員は4人、 非常勤の臨床心理士が1人。 心のケアもしながら、就労に向けジョブカフェの紹介やジョブトレーニング、 職場体験事業などの支援をする。 「単に窓口紹介にならないように、相談者を最後までフォローします」 としている。
相談者は若者本人でなくてもその親など家族でもよく、 実際、 一番はじめにステーションに電話や訪問してくる大半が親だ。 玉田毅臨床心理士は 「はじめは親が来て数回の面談をします。 そして、 その後、 本人が来てくれるようになれば半分成功です」 と話す。
子どもが引きこもりの場合、 世間体を気にするあまり親自身が心の引きこもり状態になっている場合があるという。 同所では「同じ悩みを持つ親同士が気軽に話せる場所として、 小さなセミナーを開くことも考えています。 人と話し、違う視点に触れることで解決できることもあると思います」
働くことに不安を持つ若者は県内に約5700人いるといわれ、 同所は今後も県内の企業や団体に支援を呼びかけて協力を要請し、支援のネットワークを広げていくとしている。 山際和幸コーディネーターは「急がずゆっくりと本人のペースに合わせて支援していきたいと思っています」 と話している。 問い合わせは同所(073・427・3500)へ。

【前の日へ】 【次の日へ】





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif