2008年06月13日

2008 04.文化・くらし

江戸時代の木型で製作 駿河屋が、落雁「小梅日記」を発売へ

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新発売の干菓子 「小梅日記」 と江戸時代の木型を持つ近藤取締役

(株)駿河屋(和歌山市、 池田公平社長)はこのほど、 「小梅日記」 と名付けた新しい干菓子(梅型落雁)を江戸時代の木型を用いて製作。 22日から発売を始める。 『小梅日記』 の活用により、 和歌山の江戸文化の再認識と地域活性化を目指す「小梅日記を楽しむ会」 の要望を受けたもので、 駿河屋取締役の近藤隆宣さんは、「和歌山活性化や、 皆さまの和みのひとときの一助になれば」 と話している。

『小梅日記』 とは、 紀州藩士の妻川合小梅が幕末から明治の70年間、 世相と日常生活を克明につづり続けた日記。貴重な歴史資料であると同時に、 小梅自身が時代に先駆けた魅力的な才女であったことから、 「楽しむ会」(辻健会長)が城フェスタ事業の一環として発信活動を行っている。
新菓子製造のきっかけは、 ことし3月に駿河屋本店で開かれた 「落雁展示会」。 梅型の落雁製作実演を見た辻さんらが、 その場で「ぜひこの型で商品化を」 と近藤取締役に依頼。 その後、 『小梅日記』 の安政6年(1859)8月23日部分に、「朝するがや(駿河屋)に饅頭(まんじゅう)、 数二百取りにやる」 と記載されていることが分かり、 駿河屋が 「ゆかりがあるなら」と製造を決めた。
干菓子 「小梅日記」 は、 讃岐産の和三盆糖のみを使用した最高級の落雁で、 白とピンクの2色25個入り、 735円。 上箱には、 故・雑賀紀光氏が描いた 「川合小梅」 の絵(聖天宮法輪寺蔵)が用いられている。
辻会長は、 「駿河屋さんの協力で私たちの要望が実現し、 感謝とうれしい気持ちでいっぱいです。 これで 『小梅日記』 の周知に弾みがつきます」 と喜んでいる。
販売は、 駿河屋直営店、 和歌山近鉄店、 髙島屋和歌山店で。
また、 和歌山城天守閣での川合小梅展開催期間中(10月17日から11月16日)は市観光土産品センターでも販売される予定。





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