海南で3大地場産業まつり 格安商品に長蛇の列

海南市が誇る紀州漆器、家具、家庭用品の3大地場産業まつりが8、9の両日、3カ所で同時開催された。各会場では格安の商品が販売されたほか、さまざまなコーナーやイベントも催され、終日多くの人でにぎわった。

家庭用品まつり 日方の海南保健福祉センターでは第5回家庭用品まつり(同実行委主催)が開かれた。
14社によるブースが出展し、キッチン用品、清掃用品、ガーデニング用品など、さまざまな生活グッズが格安で販売された。東和産業(株)による恒例の 「500円で袋につめ放題」 は、ことしも大盛況。通常300 - 2000円程度の商品がつめ放題とあって、ブースは多くの主婦でごった返した。同社の吉田昌弘社長は 「採算なんて度外視。海南の地場産業はまだまだ元気ということをアピールできれば」 と話していた。
紀州漆器まつり 黒江の川端通りでは第20回紀州漆器まつり(同実行委主催)が開かれた。初日はあいにくの雨だったが、約1万5000人が来場。通りの約300メートルは歩行者天国となり、両脇には49の露店やコーナーが立ち並んだ。
うち22店舗で紀州漆器の即売が行われ、中には普段の9割引きという買い得品もあった。また、今回は20周年記念イベントとして、漆器屋が塗ったスクーターなどを展示する 「オモシロ漆器コンテスト」 が開かれた。高級レザー塗りやホルスタイン風のスクーター、本格蒔絵仕様の自転車など、ユニークな作品に来場者は 「すごーい」 と感心していた。特設ステージでは、落語家・桂枝曾丸さんのトークショーや南中ソーラン、子どもの合唱などのイベントもあった。
家具まつり 大野中の総合体育館では第13回海南家具まつり(海南家具商工業協同組合主催)が開かれた。
同市は家具の製造も盛ん。製造物の主流は収納家具などの箱物で、出荷額の7割を占めている。まつりは、昨年は体育館の耐震化工事で中止となったため、2年ぶりの開催。館内には9社が出品した本棚、テーブルセット、タンス、ソファなどの家具がずらりと並び、安いものは市価の5 - 7割引きで、来場者は広い会場をまわって好みの品を探していた。