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県警本部組織犯罪対策課はこのほど、 ことしの11月末現在の県内の大麻情勢についてまとめたところ、 検挙押収量が昨年度より大幅に増加しており、 大麻乱用への警鐘を鳴らしている。 全国的にも相次ぐ大麻事件。 9月には鹿児島県の大学生男子が大麻栽培で逮捕され、 10月には法政大学の男子学生5人がキャンパス内で大麻を吸引していたとして逮捕、 そして角界でも9月に関取のロシア出身力士が大麻所持の疑いで逮捕された。
同課によると、 ことしに入ってから11月末の大麻事件の検挙人数は前年同期比2人増の18人、 押収量は3・241キロ増の約3・245キロ。 押収量は前年の約858倍と大幅に増えている。 検挙者は18人(男16人・女2人)で、 年齢層は20代が10人、 30代が6人、 40代が2人と半分以上を20代が占めている。 検挙別にみると、 所持13人、 栽培・所持4人、 譲渡1人となっている。
栽培・所持事例では、 10月に和歌山市内の農業を営む男性(26)がインターネットで大麻種子販売店を検索して種子を購入し、 自宅の押し入れで栽培し自己使用の目的で所持していたものや、 11月に那智勝浦町で農業を営む男性(30)が、 密売目的で自宅裏の畑で大麻草約20本を栽培していた事例があった。
過去の大麻押収量は、 平成15年が5・035グラム、 16年が16・901グラム、 17年が54・140グラム、 18年が27・818グラム、 19年が7・933グラムで、 ことしの押収量が例年に比べて大幅に増加していることが分かる。 同課では増加要因として、 インターネットでの大麻種子情報のはんらんや、 それによる栽培・所持事例の検挙者や大量所持者の増加を挙げている。
県警では、 県内各署を通じて青少年を重点としたキャンペーンで主要駅などでの啓発活動や、 小学校や中学校での薬物乱用防止教室を行うなど関係機関と連携しながら活動を強化する。
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