2008年12月27日

2008 00.社会

和歌山市教委がエ号遺留品引き上げに協力姿勢

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串本沖海底で遺留品を回収する様子

来年1月から2月に第3回発掘調査を予定している明治23年に串本沖に沈没したオスマントルコの軍艦 「エルトゥールル号」 の遺留品引き揚げ事業に和歌山市教委が、 教育研究所の市川圭造指導主事をボランティアとして派遣することを決めた。 社会科や総合学習の時間に活用できるような教材化につなげるため、 新年度には各小・中学校へ報告書を配付したい考え。 派遣を決断した大江嘉幸教育長は 「このできごとから小・中学生へ和歌山とトルコとの関係を広めたい」 と力を入れる。

今回の派遣は、 世界史の観点でエ号を専門的に研究している古座高校の稲生淳教頭と、 昨年2月の調査で激励をした遠藤富士雄市議会議長が大江教育長に遺留品の整理や記録などを行うボランティア協力を要請したのがきっかけ。 大江教育長自身も、 世界史を専攻しており歴史的背景のある同事業に興味を持ち賛同。 市立和歌山商業高校 (西川洋校長) の職員や生徒にボランティアの参加を依頼するなど準備を進めている。
大江教育長は市教委から教育の専門的職員を派遣し教材化を進めるとした上で、 「狭い範囲だけでなく、 具体的な事象から知る必要があり、 このことが国際理解へとつながる」。 また、 「子どもも大人もボランティア精神の肝要さを学ぶことができれば」 と話している。
ボランティアは、 海水から引き揚げた遺留品の塩分を取り除く作業など。 遠藤議長や大江教育長も現地におもむく予定。





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