2010年01月04日

03.スポーツ

田宮流居合磯﨑道場が奉納演武

田宮流居合 磯﨑道場

奉納演武を披露する磯﨑さん(前列右端)と道場生

紀州徳川家のお家流として栄え、 さまざまな歴史を刻み継承されている田宮流居合の磯﨑道場=海南市下津町=による奉納演武が1日、 同町下の加茂神社で行われた。 30年以上続けられている正月の恒例行事で森閑とした境内の空気を切る真剣が長引く不景気を吹き飛ばし、 道場生の気迫により良き新たな年への願いを込めた。 同神社では地元の加茂郷少年剣道クラブの初げいこも行われ、 子どもたちの元気な声も飛び交った。

「美の田宮」 ともいわれる田宮流は居合の始祖・林崎甚助重信に学んだ田宮平兵衛業正が流祖で、 その子長勝が徳川頼宣に仕え、 紀州藩を中心に分派を生みながら西条藩(愛媛)や水戸藩(茨城)など各地に広がった。

現在田宮流は県内に5つの道場があり、 磯﨑道場では海南市や有田市の30代から60代の約20人が練成に励んでいる。 映画 「ラストサムライ」 がきっかけとなって近年では女性の入会者も増加。

奉納演武には指導者だった故三枝清さんに続き海南市で2人目(県内で9人目)となる錬士7段に昨年昇段した磯﨑誠治さんのほか道場生5人が参加。 袈裟切り、 諸手突き、 四方切りなど全日本剣道連盟居合に定められている12本の形のうち7本を披露、 緊張感あふれる形の一本一本に参拝者たちも足を止め見入っていた。

演武を終えた磯﨑さんは 「私の師である三枝先生の頃からこの演武は続けていますが、 健康と上達を願うとともに、 ふるさとが平穏であってほしいと祈りました」 と話した。


目標は優勝 加茂郷少年剣道クラブ
田宮流居合磯﨑道場
防具を着け集合した部員

田宮流居合・磯﨑道場の奉納演武に続き、 神社境内には加茂郷少年剣道クラブの部員たちが集合した。
防具を着け竹刀を手にした小学1年生から中学生の部員たちは、 神事の後、 さっそく初げいこに入った。 最初は肌寒かった北風も、 大きな声を出して頑張る部員たちには心地よく、 技術の向上や昇級・昇段などそれぞれの目標を胸に打ち込む竹刀にも熱気があふれていた。
主将を務める塩津小6年の中野賢君は 「中学生になっても休まず練習を続け、 大会で優勝したいです」 と新年の抱負をはつらつと語った。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


03.スポーツ - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif