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本殿西側で放水する自衛消防隊員ら |
26日の文化財防火デーに先がけて、 和歌山市消防局は22日、 和歌山市和歌浦西の和歌浦天満宮で総合消防訓練を行い、 同神社の自衛消防隊、 同局、 和歌山市消防団和歌浦分団の約50人が、 連携を取りながら火災発生から鎮火まで取り組んだ。 毎年恒例で今回で50回目。 文化財の防火意識の高揚と、 市民に文化財愛護の気持ちを再認識してもらうことが目的。 私立片男波保育所の年長園児36人も数十年ぶりに見学に訪れた。
同神社は、 本殿や桜門など4棟と、 附棟札8枚が国指定文化財となっている。 午前10時ごろ、 天満宮本殿付近から出火し、 風にあおられて近くの山林へ延焼したと想定。 ポンプ車7台、 無線指令を出す指令車1台、 救急車1台を使用した大がかりな訓練となった。
火災に気づいた自衛消防隊は、 宝物を搬送したり、 本殿内の参拝者を避難誘導しながら屋外消火栓で初期消火を実行。 数分後に駆け付けた消防隊員が、 同神社南側の御手洗池から給水し、 鳥居から本殿までの約60メートルある50段の階段を経由して放水。 最終的に本殿の東西から、 屋外消火栓やホースを使って8口から一斉放水されると、 園児から 「すご~い」と拍手が送られた。
同局の田中幹男局長は 「消防隊、 自衛消防隊とも迅速的確で、 統制の取れた手際よい行動だった。 再建400年の重要文化財で、 後世に引き継ぐため市民に知恵をもらいながら精進していきたい」、同神社の小板政男宮司は「実践さながらの機敏な行動で、心強く感じた。今後も防火に対する啓蒙(けいもう)活動を頑張っていきたい」と話し、同保育所の奥村陽香ちゃん(5)と松本美優ちゃん(同)は「水まいたら虹が出てきれいやった。 お家が火事になっても大丈夫やなって思った」と安心の表情だった。
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