2010年01月22日

00.社会

文化財防火デーにちなみ、和歌浦天満宮で訓練

和歌浦天満宮

本殿西側で放水する自衛消防隊員ら

26日の文化財防火デーに先がけて、 和歌山市消防局は22日、 和歌山市和歌浦西の和歌浦天満宮で総合消防訓練を行い、 同神社の自衛消防隊、 同局、 和歌山市消防団和歌浦分団の約50人が、 連携を取りながら火災発生から鎮火まで取り組んだ。 毎年恒例で今回で50回目。 文化財の防火意識の高揚と、 市民に文化財愛護の気持ちを再認識してもらうことが目的。 私立片男波保育所の年長園児36人も数十年ぶりに見学に訪れた。

同神社は、 本殿や桜門など4棟と、 附棟札8枚が国指定文化財となっている。 午前10時ごろ、 天満宮本殿付近から出火し、 風にあおられて近くの山林へ延焼したと想定。 ポンプ車7台、 無線指令を出す指令車1台、 救急車1台を使用した大がかりな訓練となった。

火災に気づいた自衛消防隊は、 宝物を搬送したり、 本殿内の参拝者を避難誘導しながら屋外消火栓で初期消火を実行。 数分後に駆け付けた消防隊員が、 同神社南側の御手洗池から給水し、 鳥居から本殿までの約60メートルある50段の階段を経由して放水。 最終的に本殿の東西から、 屋外消火栓やホースを使って8口から一斉放水されると、 園児から 「すご~い」と拍手が送られた。

同局の田中幹男局長は 「消防隊、 自衛消防隊とも迅速的確で、 統制の取れた手際よい行動だった。 再建400年の重要文化財で、 後世に引き継ぐため市民に知恵をもらいながら精進していきたい」、同神社の小板政男宮司は「実践さながらの機敏な行動で、心強く感じた。今後も防火に対する啓蒙(けいもう)活動を頑張っていきたい」と話し、同保育所の奥村陽香ちゃん(5)と松本美優ちゃん(同)は「水まいたら虹が出てきれいやった。 お家が火事になっても大丈夫やなって思った」と安心の表情だった。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif