2010年02月05日

00.社会

緩衝緑地の松再生へ木本、松江小卒業生が植樹

松江小学校の6年生

クロマツの苗木を植える児童ら

巣立ちの思い出に松を植えよう。 深刻な松枯れが進む和歌山市の河西緩衝緑地で4日、 市立木本小学校と松江小学校の6年生が、 地元のボランティアと一緒に卒業記念としてクロマツの苗木を植えた。 県スポーツ振興財団河西緩衝緑地管理事務所 (筈谷孝史所長) 主催で、 松江・木本地区連合自治会、 住友金属工業(株)和歌山製鉄所共催。

同緑地の松は、 松江や木本地区の住民を潮の被害などから守る防風林として重要な役割を果たしてきた。 県などが年に2回松の害虫の消毒を行っているが数年前から松枯れが進み、 最盛期は1万本以上あったのが現在は約5000本まで減った。 緑地を管理している同事務所は、 地元の人々と話し合った結果、 子どもたちに松を愛でる気持ちを持ってもらおうと、 小学校の卒業記念に松を植樹することを企画。 県の農林水産部が研究開発した、 公害や松食い虫に強いクロマツの苗木を約200本購入した。

一人1本ずつ高さ30センチほどの苗木を持った児童たちは、 松江小が西松江緑地公園、 木本小学校が河西公園内に分かれ、 以前に松が生えていた個所に、 松の成長を願って丁寧に植樹。 土をかぶせ植え終わった後、 卒業生一同などと書かれたくいを立てた。

松江地区連合自治会長の川崎敏弘さん (72) は 「200年ほど育った松が次々と枯れていくのは悲しい。 我々にとって昔から愛着のある松とともに子どもが育ってくれたら」、 松江小学校の藤本柊香さん (12) と福田花佳さん (同) は 「自分らで植えたし、 大きくなったかどうか、 また見に来ようと思う」 と話していた。 植樹は今後、 両校の卒業記念として毎年行われる予定で、 地元住民の力で松の再生を図る。





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