2010年04月06日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

ビオトープ孟子の活動がユネスコ未来遺産に登録

「未来遺産」のプレートを手に登録を喜ぶ北原理事長㊨と有本理事(孟子不動谷で) - ビオトープ孟子の活動がユネスコ未来遺産に登録

「未来遺産」のプレートを手に登録を喜ぶ北原理事長右と有本理事(孟子不動谷で)

海南市のNPO法人自然回復を試みる会・ビオトープ孟子(北原敏秀理事長)の里山保全活動が、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録された。同会は平成10年から山間の孟子不動谷(6・8ヘクタール)を活動拠点に、その豊かな自然と生物多様性の保全に取り組んでおり、北原理事長は「不動谷を地域の財産として、地域の方々と歩調を合わせながら、皆さんに喜んでもらえる未来遺産づくりをしていきたい」と話している。

未来遺産運動は、100年後の子どもたちに地域の文化や自然遺産を伝えるため、それらを保全する市民の活動を登録して応援するもの。1回目の今回は全国50団体から応募があり、それぞれの活動を学術専門家、企業代表、文化人など27人でつくる委員会で厳正に審査、うち10件の登録を決定した。ユネスコは各団体に助成金を贈るほか、広報協力などで活動を支援していく。

貴重な里山の自然が残る孟子不動谷では、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されている「ベニイトトンボ」をはじめ、年間約50種のトンボが観察できるという。

また、同会は無農薬による稲作やそばの栽培にも取り組んでおり、有本智理事は「人が手を入れているのに一定以上の生き物が住んでいる、昭和30年代の水田があるという価値が評価された」と分析。北原理事長は「12年間頑張ってきた成果がついてきた。今後は若い人を育てていくのが一番の課題」といい、100年後につなぐためにも活動を雇用に結びつけていきたいとしている。





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