2010年04月19日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

宇賀部神社で小野田さん直筆の書の石碑除幕

小野田寛郎さんの座右の銘を書いた石碑

石碑を除幕する小野田さん夫妻左

戦後約30年間、 フィリピン・ルパング島で1人で戦った元陸軍少尉・小野田寛郎さん(88)が座右の銘を書いた石碑がこのほど、 海南市小野田の宇賀部神社(小野田典生宮司)境内に完成し18日、 除幕式が行われた。 同神社を訪れる若者に強い心を持ってもらおうと、 「不撓不屈(ふとうふくつ)」 の文字が刻まれている。

小野田さんは同市出身(本籍地小野田)で同神社にゆかりがある。 昨年、 小野田宮司が天皇陛下の即位20周年にあたり石碑の建立を計画し、 同年、 県立海南高校に講演に訪れた小野田さんに一筆を依頼した。

石碑は小野田さんの東京の友人・眞鍋茂さんが寄進した。 青っぽい自然石で幅1・4メートル、 高さ1・2メートル、 厚さ45センチ。 前面には小野田さんの実物大の直筆の力強い文字が刻まれている。 「不撓不屈」 は 「強い意志を持って、 どんな苦労や困難に出合っても決して心がくじけないこと」 という意味で、 ルパング島で終戦を知らされず、 最後の一人まで戦い続けた強靱(きょうじん)な精神を持つ小野田さんのモットーという。 式には総代や関係者ら約40人が出席し、 神事に続いて小野田さん夫妻らで除幕した。

同神社は頭の守護神で知られ、 受験の合格祈願などのために多くの若者が訪れる。 小野田さんは 「この字が後世まで残ると思うと恥ずかしいが、 この神社に来るような特に若い人たちに 『不撓不屈』 の精神を持ってもらい、 負けてたまるかと頑張ってもらいたい」 と笑顔で話していた。





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