2010年05月02日

02.政治・経済

障害者雇用の一役、古着を海外で再利用

運送・リサイクル業の㈲高雄運輸

倉庫内で古着を整理する従業員

着なくなった服はありませんか?。 運送・リサイクル業の(有)高雄運輸 (田辺市上秋津、 山方一夫社長) はこのほど、 捨てられることの多い古着を発展途上国でリユース (再利用) しようと、 和歌山市西浜の倉庫で無料回収を始めた。 回収作業には一般就労を目指す障害者を雇用。 障害者雇用にも一役買っている。 山方社長は 「ごみとして捨てる古着があれば、 ぜひ持ってきてください」 と呼び掛けている。


山方社長によると、 国内で発生する古着は年間約200万トン。 そのほとんどは廃棄され、 リユースされているのはわずか1割程度という。 その現状を改善したいと昨年12月に田辺市に倉庫を開設、 ことし3月には西浜にも倉庫を借り、 古着リユースの推進へ取り組んでいる。 回収した古着は主に東南アジアやアフリカに届けるという。

現在、 知的または精神障害のある南健司さん (41)、 藤井孝則さん (33)、 福田健一さん (37) の3人が働いており、 倉庫内で集まった古着を整理したり、 回収を呼び掛けるために地域でポスティングしたりと日々、 仕事に励んでいる。 倉庫開設から約1カ月、 最近では土日に古着を持って来てくれる人が増えてきたといい、 3人は 「お客さんとのコミュニケーションが楽しい」 「ありがとうと言ってもらえたときが一番うれしいです」 とにっこり。 山方社長は 「和歌山の状況を見て倉庫を増やすことも検討し、 障害者雇用にもつなげていければ」 と話している。

回収できるものは、 まだ着ることができる衣類全般、 肌着、 着物のほか、 靴、 靴下、 手袋 (ペアでそろっているものをひもで束ねる)、 カーテン(金具は外す)、かばん(ファスナーなどが壊れていないもの) など。 濡れているもの、破れたもの、 汚れのひどいもの、 ペット用に使用したものなどは回収できない。

また、 一部家電製品も土日祝は倉庫で、 平日は倉庫近くの坂井マリン(株)で回収している。 回収期間は6月30日まで。 回収時間は午前10時から午後5時 (正午から1時は休憩)。詳しい問い合わせは、 古着が高雄運輸 (090・8237・3949) 、 家電が坂井マリン(株) (090・5016・0433) へ。





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