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県警本部少年課によると、刑法犯検挙者に占める少年の割合が平成21年中は前年より高くなっている。さらにことしに入ってからは14歳未満の触法少年が急増しており、少年犯罪の低年齢化が垣間見えるという。同課は「保護者や地域の人は子どもの行動へ目を光らせ、一般住民も少年らが犯罪に走りにくい環境を作るため自転車の鍵かけなど徹底して」と警鐘を鳴らしている。
平成21年中の県内の刑法犯少年は前年比116件増の1041件、犯罪少年(罪を犯した14歳以上20歳未満の少年)が141件増の950件、触法少年(14歳未満で刑法に触れる行為をした少年)が25人減の91人。罪種別でみると、自転車盗やオートバイ盗、万引きなど初発型犯罪の占める割合が高く、同課は「何かに困って悪いことをするというのではなく、ゲーム感覚で犯罪に手を出している印象。初発型からひったくりなど違う犯罪につながる恐れもある」と指摘。凶悪犯も増加傾向で、東署管内で、金属バットで男性を殴り、現金やオートバイを奪った大阪の少年グループを検挙した事例もあった。
また、刑法犯検挙者に占める少年の割合は、前年比2・3%増の34・2%と全国平均の27・1%を上回っている。中でも中・高校生が前年に比べて微増している中、小学生が13人から25人に倍増。学生以外で有職者は前年比8人増の101人、無職者は23人増の111人と無職者の増加率が高い。
ことしに入ってからは県内で少年犯罪の低年齢化が進み、4月末の県内の刑法犯少年の内訳は、刑法犯少年が28人増の219人、触法少年が67人増の80人。少年の中でも小学生・中学生など低年齢層の犯罪が増えており、万引きが約4割、そのほか自転車盗やオートバイ盗、車上狙いや置き引き、学校荒らしなどに手を染めている。
同課は、少年の健全育成活動として、今年度から大学生にボランティアを募るなど新しい試みを取り入れながら、規範意識の向上を図るキッズ・サポートスクールなども継続に行っていく。
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