2010年07月02日

00.社会

幻の昆虫「ヒラズゲンセイ」、加太の由井姉妹が発見!

 ヒラズゲンセイ(コウチュウ目ツチハンミョウ科)

由井姉妹と、 見つかったヒラズゲンセイ下

和歌山市立加太小学校(同市加太、 堀優子校長)の由井楓さん(10)、 響さん(8)姉妹が先月8日、 これまで県内で10匹ほどしか捕獲されていない昆虫、 ヒラズゲンセイ(コウチュウ目ツチハンミョウ科)を自宅の自転車置き場で捕まえた。 2人は 「見たことのない虫でびっくりした。 珍しい虫と聞いてうれしい」 と喜んでいる。

四国より南に生息する珍しい昆虫。 高知県をでは以前からよく発見されており、 かつては 「トサヒラズゲンセイ」 と呼ばれていたこともある。

近畿地方では昭和51年に湯浅町で見つかったのが最初。 その後、 淡路島(昭和52年)、 神戸市(同60年)、 貝塚市(平成11年)などで見つかっている。 高知県では戦前から生息が確認されていたが、 近畿で多く見られるようになったのは 「地球温暖化の影響だ」 という説もある。

今回、 発見されたヒラズゲンセイはオスとメスの2匹。 体長は約3センチ。 鮮やかな紅色でオスはクワガタに似た強力なあごを持っている。 メスは頭が小さくオスに比べると小柄。 クマバチ(ハチ目ミツバチ科)の巣の中で成長し、 成虫は5月中旬から7月初旬にかけて主に平野で見つかることが多いという。

楓さんと響さんが昆虫に詳しい同校の松下太教頭に虫を持っていったところ、 珍しい昆虫だと判明。 現在は標本になって同校の玄関で展示されている。

県立自然博物館の昆虫担当、 的場績学芸員(58)は 「加太で見つかったというのは初めてで驚いています。 博物館に欲しいくらいです」 とびっくり。 姉妹は28日にも同じ場所で新たに2匹を見つけており、 この場所はヒラズゲンセイの群生地であろうと、 松下教頭が調査を進めている。





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