2010年08月19日

00.社会

用水路にパネル設置し補導拡幅、四箇郷地区の国道24号

農業用水路の上部空間へコンクリートパネル

歩道について意見を聞く国道事務所の職員

農業用水路の空間を活用し、歩道を広く安全に。国土交通省近畿地方整備局和歌山河川国道事務所はこのほど、四箇郷地区の国道24号沿い歩道の一部区間を拡幅整備した。市立四箇郷小学校の登校日の19日、同事務所職員が児童の登校に同行し、今後の拡張工事への参考意見や反応などを聞いた。約3倍に幅が広がった歩道に、児童らは「歩きやすくなった」「きれいになった」と笑顔で登校していた。

同地区の国道沿いの歩道は、幅約1メートルと狭く段差があった。同小学校児童の約半数が通学路として利用しているが、自転車などが通ると対面通行が難しく、不便だったという。地区住民から同事務所へ歩道環境の改善について要望があったが、国道沿いに農業用水路が流れているため、用地買収などが課題となっていた。

同事務所は、用地を買収するよりコストを大幅に削減できる、農業用水路の上部空間へコンクリートパネルをはめ込む工事を選択。平成21年10月に工事に着手し、7月末、同地区の松島から新在家の国道約1・4キロメートルのうち約230メートルの区間で歩道が2・5~3メートルに拡幅された。農業用水路の上部空間を利用する整備は、市道などでは見かけるが、国道では和歌山市内で初めてという。

これまで車いす利用者などを悩ませていた段差をなくしてフラットな状態にし、滑り止めの凹凸がついたコンクリートパネルを使うなど安全性が高まったという。

残りの区間の拡張整備は今年度中に終了する予定。

新しくなった歩道を歩いた同校6年の成瀬誠君(11)は「今までは自転車が通るときは待ってたりして、歩きにくかった。広くなってよかった」、谷脇大輝君(同)は「自転車に乗る時に、前から人が来てブレーキをかけやなあかんところがいっぱいあったけど走りやすくなった」と笑顔。

同事務所の杉若武副所長(54)は「周りの住民には迷惑をかけたが、なんとか協力を得ながら用水路の空間を有効利用できた。安全に利用してもらえれば」と話している。





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