2010年12月27日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

人が乗れる四つ足ロボ、福祉分野での活用に期待

ロボットを紹介する栗山センター長㊨と久保田教授

ロボットを紹介する栗山センター長右と久保田教授

海南市南赤坂の近畿大学先端技術総合研究所ロボット工学・技術センター (栗山敏秀センター長) で、 福祉の分野で役立てようと、 人が乗れる4足歩行ロボットの開発が進められている。 現在はよちよち歩きができる程度だが、 完成すれば屋外の観光名所などでも利用でき、 車いす利用者などの利便性向上に期待が集まっている。 平成25年度をめどに実用化を目指す。

これまで車いすの利用が困難な場所での移動手段としては、 一輪車、 手押し台車、 電動車いすなどがあったが、 介助者が必要であったり整地走行が基本だったりと、 段差や階段などでは非常に困難な操作が伴った。 同センターでは、 4本足歩行ロボットを 「車いすの利用が困難な場所での歩行支援」 「ベッド、 トイレ等の移乗支援の必要な介護現場」 での活用を目的に16年度から研究。 昨年度から久保田均講師が引き継ぎ、 開発に力を注いでいる。

ロボットは4本足それぞれに3本のパラレルアームと呼ばれる足が付けられ、 歩く時、 それぞれに3分の1ずつ加重がかかるため、 安定感のある歩行が可能になる。 また、 同アームを使用することで壊れにくく、 コンパクトなロボットにすることができるという。 現在は学生と協力し、 歩行させるプログラムを組んでいる最中。 今後はセンサーを付けて無線通信し、 階段を踏み外さないように上り下りできるようにしていく。 重さは約80~90キロまで耐えることができる。

栗山センター長と久保田講師は 「ロボットが完成すれば、 足の不自由な人たちが今まで行けなかったところへ行けるようになる。 いずれは民間企業とも共同開発していきたいです」 と期待を込めている。





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