2011年03月02日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

小川小などが編集、国語の複式授業教科書出版

子どもたちの活動例などがたくさん載った同書

子どもたちの活動例などがたくさん載った同書

紀美野町立小川小学校 (東條容子校長・児童26人) を含む全国の複式学級を導入する学校でつくる 「全国複式国語授業研究会」 は、 複式の国語授業に関する一問一答形式の教諭向けの本を出版した。 授業の実践例のほか、 組み立て方などを分かりやすく紹介しており、 小川小によると、 複式授業に関する教科書的な役割の本は全国でも珍しいという。

本のタイトルは 「複式発 国語授業の教科書~これだけは知っておきたい国語授業づくりQ&A40~」 (B5判、 139ページ)。 初めて複式学級を受け持った教諭にも分かりやすく解説している。
項目は 「教材はどのようにすればいいか」 「教師と子どもの関係で気を付けることは」 「机の配置はどのようにするのが良いか」 など。 手引きにはじまり子どものメンタル面や学校の環境、 具体的な実践方法など多岐にわたっている。

複式学級は、 一方の学年を指導 (直接指導) する間、 他方の学年は教諭に示された課題解決に取り組む (間接指導)。 そのため教諭が両学年を流動的に行き来する必要がある。 同書では、 「課題把握」 「自力解決」 「全体での確かめ」 といった流れを学年同時にするのではなく効果的にずらし、 行き来するといったことや、 主体的に取り組む姿が見られた時には、 教諭があえて介入せず、 子どもたちの 「自ら考える力」 に託して見守るといった手法も紹介されている。

同会は小川小の教員のほか、 複式を研究している筑波大学付属小学校の桂聖教諭、 高知大学教育学部付属小学校の田中元康教諭など教員らで構成。 同校を舞台に公開授業や講演会を振り返った対談、 他の複式学級の活動報告なども載せている。

同校は 「複式だけでなく単式にも生かせる内容となっている。 より良い授業づくりの一助となってほしい」 としている。 定価は2500円。 全国の書店で販売。 問い合わせは小川小 (TEL073・489・2402) まで。





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