2011年03月22日

00.社会

百面奉納ことしで最後

厳かに玉串奉奠(ほうてん)を行う川嶋さん - 百面奉納ことしで最後

厳かに玉串奉奠(ほうてん)を行う川嶋さん

NPO法人和歌の浦万葉薪能の会(松本敬子代表)と能面文化協会(久保博山会長)は21日、和歌山市和歌浦西の紀州東照宮(西川秀紀宮司)に同宮の例祭「和歌祭」の演目の一つ「百面」の面を奉納した。市民の協賛で新たに制作し奉納しようと9年前から始めた事業だが、同事業は今回で終了。西川宮司は「長きにわたり毎年奉納いただき感謝申し上げます。面も和歌祭も次世代に受け継いでいきたい」と話した。

両会は10年前、百面には貴重な面が多いことと、400年近い使用でひび割れや剥落が目立つことから、「めざめる百面」事業を立ち上げて毎年3月に面を奉納。5月の祭で実際に使われてきた。

その後の県の調査で「百面」には鎌倉・室町時代などの貴重な面が多いことが判明し、2年前には全体が県指定文化財に指定された。現在、貴重な面は県立博物館で保管されており、それらが同事業終了の理由という。

9年間で奉納された面は計60。ことしは、9年前から毎年1面ずつ奉納している(株)かわしまの川嶋克彦代表取締役(73)=和歌山市=と、制作にも携わってきた上野武さん(72)=同=、自分たちの面は自分たちで作ろうと、すでに10面を奉納している和歌祭雑賀踊りの4人が奉納した。

川嶋代表は、「会社の10周年を記念し、和歌山と会社の繁栄を祈り奉納したのが始まりです。早いものですね」と話していた。川嶋代表の10面目と雑賀踊の面は制作途中で、来年奉納される予定。





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