2011年04月08日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

鳥井さんの俳誌『星雲』が3周年

創刊3周年の 「星雲」 を手に笑顔の鳥井さん

創刊3周年の 「星雲」 を手に笑顔の鳥井さん

海南市岡田の鳥井保和さん (59) が主宰する俳誌 『星雲』 がこのほど、 創刊3周年を迎えた。 同誌は現代俳句の第一人者・故山口誓子が主宰した俳誌 『天狼』 の精神を受け継ぐ季刊誌。 これまで年4回のペースで計14冊を発刊してきた。 鳥井さんは 「海南市あるいは県内の文化発展を広めるため、 生きている限り一途に続けていきたい」 と話している。

鳥井さんは平成20年1月に 「海南市の文化振興を広めたい」 と同誌を創刊。 師匠の誓子は星が好きだったことから、 鳥井さんは 「宇宙的規模からすると人の一生はまばたきする一瞬のよう。 生きてきた証しを五七五に刻んでいきたい」と、星の集まりを意味する『星雲』と名付けた。 現在約80人の会員が在籍し、 研さんを積んでいる。

鳥井さんが俳句と出合ったのは、 結婚してから。 『天狼』 の会員だった妻の父親に天狼和歌山支部句会に誘われ、 その時に作った作品が特選に選ばれたことがきっかけとなり、 昭和57年に 『天狼』 に入門。 当初は 「俳句は老人の暇つぶし」 と決め付けていたが、 やってみると奥が深く、 明確な点数で評価される厳しい世界だった。 それからは 「良い句を作りたい」 とのめり込み、 人一倍勉強。 そのかいあってか年間2、 3句入選するだけでも難しいと言われる朝日・俳壇 (全国版) に、 年間18句も入選するなど実力を付けた。

その後、 誓子の死去をきっかけに4年間俳句を中断していたが、 同門の縁で島村正氏主宰の 『宇宙』 に参加。 初心に戻って句作に取り組み、 その後は第5回朝日俳句新人賞準賞、 第4回俳句界評論賞を受賞した。 鳥井さんは 「5年、 10年を見据え、 県内のどの俳誌にも負けないように、 俳句文芸の振興を図っていきたい。 いずれは月刊誌を目指したい」 と目標を掲げている。

プロフィル=俳誌 「星雲」主宰、 「宇宙」同人、 「一七音樹」創刊同人、 俳人協会会員、 日本詩歌句協会理事、 朝日新聞和歌山俳壇選者、 よみうり文化センター 「俳句入門」 講座講師、 海南市文化協会俳句部長ほか。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


05.紀の川・岩出・海南・紀美野 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif