2011年04月13日

00.社会

和大で御船歌の練り歩き

和大で御船歌の練り歩き

「よーいーよい、よーいやさー」と練り歩いた御船歌連

昨年30年ぶりに復活した「和歌祭御船歌(おふなうた)」の練り歩きが11日、和歌山市栄谷の和歌山大学キャンパスで行われた。同大の紀州経済史文化史研究所でこの日から始まった特別展「みる・きく・たのしむ 和歌祭」のアピールと、芸能自体を楽しんでもらうことが目的。祭り本番の衣装でのぼりを掲げた一行が、太鼓やホラ貝の音、御船歌の朗々とした歌声を響かせた。

御船歌は、江戸初期から続く紀州東照宮の例祭「和歌祭」の出し物「唐船(とうぶね)」でうたわれていた和歌の浦讃歌。唐船は残ったが、御船歌は昭和55年を最後に途絶えてしまっていた。

練り歩きには、復活に尽力した県文化遺産課の蘇理剛志さんと同研究所の吉村旭輝学芸員、県立自然博物館の揖善継学芸員、かつての和歌祭関係者が出演。さらに同大学生5人も太鼓やホラ貝などで参加し、周りの学生に祭りへの参加を呼び掛けた。

楽しげに見学していた観光学部3年の平地渚さん(20)は、「和歌祭は知らなかったのですが、実際に見るのが一番ですね。展示も見てみようと思います」と話していた。

特別展では、昨年紀州東照宮の蔵から発見された祭礼用具が多数出品され、大正4年の家康300年忌祭で関船に使用されたちりめん製紫地に白抜きの三つ葉葵の豪華な幕や、赤い吹き流し、餅花踊の法被などが初披露されている。

吉村学芸員は「芸能そのものにスポットをあてています。風流という仮装も含め楽しんでいただければ」と話している。入館無料。午前10時半から午後4時。土・日・祝日は休館。5月4日は県立博物館との共催イベント「和歌祭御船歌実演」が同市吹上の同館ロビーで開かれる。午後2時から。

問い合わせは同研究所(TEL073・457・7891)。





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