2011年06月08日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

IWCで金賞 中野BC「紀伊国屋文左衛門」

中野BC「紀伊国屋文左衛門」 金賞 中野BC「紀伊国屋文左衛門」

杜氏の河嶋さんと蔵人の皆さん

海南市藤白の酒造メーカー、 中野BC(株)(中野幸生社長)の日本酒「紀伊国屋文左衛門」の原酒が、 世界最大級の酒類品評会 「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)2011」 のSAKE部門・純米酒の部で初めて金賞に輝いた。 極力手仕込みにこだわり伝統手法で造り上げた日本酒で、 杜氏(とうじ)の河嶋雅基さん(42)は 「世界的な名誉を得て大変うれしい」と喜んでいる。

IWCは昭和59年から毎年ロンドンで開催。海外での日本食ブームを受けて平成19年に日本酒部門が新設され、ことしは206の蔵元が468銘柄を出品した。「純米酒」「本醸造酒」など5つのカテゴリーがあり、純米酒の金賞は122銘柄の中から「紀伊国屋文左衛門」を含む4銘柄が選ばれた。今月末には各部の優秀銘柄と日本酒全体の優秀銘柄が発表される。

同社では、 商品の差別化をするため、 同18年から 「紀伊国屋文左衛門」 の製造をそれまでの機械式から、 杜氏と蔵人による手仕込みに変えた。 特にことしは米を手で洗うなど、 できるところは全て手作業で実施。 また、 米に水を吸わせる時間や麹(こうじ)づくりなどの微調整も目で確認するなど、 五感をフルに使って一工程ごとの精度を高めた。 結果、 華やか香りやキレの良さ、 優しい味わいなどバランスの良い理想的な酒に仕上がった。

河嶋さんは 「機械任せになると、 作り手じゃなくてただのオペレーターになってしまう。 蔵人には手間を掛けさせてしまったが、 本当の意味での酒造りができたと思う。 受賞できて最高の思いですね」 と喜んでいる。

受賞した 「紀伊国屋文左衛門」 は今月末から販売される予定。





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