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1円で落札されたことを示す入札執行調書 |
岩出市が輪転機2台を購入するための入札を行い、 市内の業者が1円で落札していたことが29日、 分かった。 この日の定例市議会本会議で尾和弘一議員の一般質問に市が答えた。 同市の入札は、 一般的な工事では最低制限価格を設定しているが、 今回のような公共調達事業の場合は最低制限価格を設定しておらず、 1円でも成立したという。
入札はことし5月26日に市総合保健福祉センターで行われ、 ほか3社が参加し、 それぞれ16万円、 40万円、 50万円の価格を付けていた。 市財務課は 「平成20年5月にも、 コピー機1台を1050円で落札されたことがある。 他の自治体でも例があること」 と説明する。
一般質問で尾和議員は 「人が動くのに、 1円で何ができるのか。 この入札は納得ができない。 この入札制度は改めるべきだ」 と指摘し、 「業務の質を落としかねない落札価格によっては公契約条例の制定が必要だ」 と提案した。 佐伯繁樹総務部長は 「納品後の保守や消耗品の購入など、 将来負担を確約していない事業なので、 一番安い業者を選んだもので特に問題はないと考えている」 と入札は安価に購入することが目的であることを強調した。
1円で落札した業者は 「最近ずっと他社に負けていたので実績をつくりたかった。 この業界はたたき合いで、 メーカーも納入したいので値引きしているが、 どこが落札されても赤字ではないだろうか。 このままではやっていけない」 と話していた。
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