2011年07月04日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

カフェ開設し地域活性化 紀美野町真国地区

カフェ開設し地域活性化 紀美野町真国地区

昨年10月には住民らが寄り合い、地域の課題を掘り起こした

過疎化が進む紀美野町の真国地区で今月から、 地域活性化に向けた新事業 「芸術を核とした住民主役の集落づくり」 が始まった。 JAながみねの旧真国支所跡を改修し、 レストランや物産販売、 芸術発表などのスペースを備えた複合施設 「まくにアートカフェ」 を開設。 定期的に芸術祭などのイベントを開き、 外部の人を呼び込むことで活力ある地域へとつなげていく。

過疎集落の再生・活性化を目指す県の 「わかやま版・過疎集落支援総合対策」 の一環。住民らでつくる 「真国まちづくり会」 「真国芸術の郷プロジェクト」、 地産地消グループ、 町が連携して事業を進める。 事業期間は平成26年6月までの3年間。

「まくにアートカフェ」 (事業費約730万円) は平屋建てで、 広さ326・51平方メートル。 同支所跡を改修して厨房、 客席などを新たに設ける。 施設では地元の農産物を使った食事を提供するほか、配食サービスや、 パン工房と連携した取り組みなどを実施。 また、総菜や漬物、 コンニャクなどの加工品の研究開発も行い、 地産地消を推進する。

そのほか高齢者の生きがいづくりとして、遊休農地を再生してサツマイモ掘り体験などを行う 「まくに農園」を整備 (事業費約418万円)。 また、 りら創造芸術高等専修学校の協力を得て、 外部から芸術家を招いた展示などを行う 「まくに芸術祭」 も開催していく (事業費1514万円)。

さらに田植えや稲刈り体験などを行う 「農業体験ツアー」、 地域に訪れた人のための公衆トイレの設置など、さまざまな角度からにぎわいのある集落を目指して事業展開していく。

同地区は山あいの小さな村。 平成19年4月、 授業に芸術を取り入れた同校が開校した。 当初は住民の反対もあったが、 生徒たちが地域の伝統芸能を復活させ、 「世界民族祭」 などのイベントごとに地域と交わってきたことで、 住民との親睦も次第に深まってきた。今では住民側が積極的に学校をサポートし、「芸術」 を媒体とした地域独特の盛り上がりを見せている。

事業を担当する県過疎対策課は 「こうした活性化に向けたうれしい取り組みが、 真国地区だけでなく県全体に波及してほしい」 と話している。





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