大西さんに岩出署が感謝状　仏像盗逮捕貢献

県内で起こった連続仏像窃盗事件(現在公判中)で、犯人逮捕につながる情報を提供し捜査に貢献したとして、岩出署はこのほど、古美術店の(株)大西屋(本店=紀の川市花野)の社長・大西勝さん(60)に感謝状を贈った。小西順士署長は「大西さんの情報により捜査が進展し、逮捕につながり感謝している」と謝辞を述べた。

ことし3月大西さん経営の店舗で、取引先の業者が、盗難に遭い捜索願いが出されていた橋本市内の寺院の仏像ポスターを見て「大阪で同じ物を見た」と話したことが情報を得る発端になった。
その情報から、大西さんは犯人が売り渡したとみられる店舗を調べ上げ、同署に情報を提供。同署はこれを基に犯人を特定。同月下旬、かつらぎ町の弁天堂に侵入して仏像などを盗んだ容疑で犯人を逮捕することができた。

大西さんは、県古美術商防犯協会会長も務める業界38年のベテラン。仏像を一目見ただけで、どの宗派かを見分けることができるという。2年前にも、盗まれていた神社のつぼを発見したことがある。感謝状を受け取った大西さんは「地域にとっては何百年と受け継がれる大切な仏像。犯人には、しっかりと罪を償い、二度と同じ過ちをしないでほしい」と話していた。