2009年08月31日

02.政治・経済

1区岸本さん初当選

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万歳三唱で喜びを爆発させる岸本さん(30日午後8時34分ごろ、西浜の選挙事務所で)

「政権交代」 を最大の争点とした第45回衆院選は30日投票が行われ、 即日開票の結果、 和歌山1区は民主新の岸本周平氏 (53) が自民前の谷本龍哉氏 (42) に大差をつけ初当選、 自民王国の牙城を崩した。 1区では民主初の議席獲得。 また、 2区も民主新の阪口直人氏 (46) が接戦の末、 自民前の石田真敏氏 (57) を破り初当選を果たした。 県全体の投票率は前回比2・46ポイント増の71・70%。


県の3選挙区は、 いずれも自民前職に全国的な追い風に乗る民主新人が挑戦する事実上の一騎打ち。 選挙戦を通して 「実績」 か 「交代」 かで舌戦を展開、 激しい攻防戦を繰り広げた。

県都・和歌山市の1区では、 岸本氏が元財務官僚の即戦力として、 無駄遣いをなくした政府予算の組み直しや官僚の天下り廃止など 「政権交代」 を前面に出して訴え続けた。 前回選挙の惜敗後、 地元をくまなく回って地道に活動し、 民主支持層をしっかり固めた上に無党派層の大半を取り込んだ。 さらに自民支持層にも食い込むなど前回の7万8000余票から大きく票を伸ばした。

一方、 谷本氏は和歌山市の道路などのインフラ整備や中小企業支援などの経済対策にあたった3期9年間の実績をアピール。 選挙戦は陣営引き締めやどぶ板戦術を徹底したが、 地元市議らの戦線離脱による支持者離れなどで票を伸ばしきれなかった。

2区も、 4期目を目指した自民前職の石田氏に民主新の阪口氏が初挑戦。 阪口氏は前回の参院選敗戦後の2年間の選挙区活動で知名度もアップ、 全国的な民主の追い風に乗って都市部を中心に無党派層からの大半の支持を得た。

3区は自民前で現職大臣の二階俊博氏 (70) が厚い自民支持層の支援を受け、 民主新の玉置公良氏 (54) の挑戦を退けた。 比例代表近畿ブロックでは公明前の西博義氏 (60) が当選。 3区で破れた玉置氏も復活当選を果たした (31日午前零時現在)。


午後8時5分、 テレビに当選確実のテロップが流れると和歌山市西浜の選挙事務所に集まった人々は立ち上がって歓声をあげ、 中には、 涙をふきながら抱き合って喜ぶ女性の姿も見えた。
岸本さんは午後8時20分ごろ、 拍手に迎えられて笑顔で到着。 4年間を支えた陣営関係者や支持者らの周平コールが響く中、 マイクを握った岸本さんは 「皆さんありがとうございました」 と深々と頭を下げた。 そして 「この自民党王国でついに奇跡が起こりました」 と絶叫し、 「私が勝ったのではない。 皆さんの訴えが、 思いが勝った」 と多くの支持者の声と力を強調。 続けて 「また新しい戦いが始まる。 民主党が政権を取ったからといって明日からすぐにバラ色の生活が始まるわけではない。 時間がかかることもある。 ぎこちない進め方になるかもしれない。 だが、 そう簡単に民主党をあきらめないでほしい。 しっかり批判をしてほしい」 と政権交代の今後を懇願。
4年間の戦いを 「面前で罵倒されたことも2度や3度じゃなかった。 それでも私はやめなかった」 と振りかえり、 「止めない底力を信じてほしい。 これからも道は平坦ではないが、 前を向いて歩いていく」 と力強く宣言した。 続いて、 舞台の上に支持者らが次々と上がり山下幸男選対本部長らと万歳三唱で喜びを爆発させた。



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