2008年06月26日

2008 05.紀の川・岩出・海南・紀美野

調理実習の昼食が原因 海南市の中学校で集団食中毒

県生活衛生課は24日、海南市船尾の市立第一中学校(中谷充志校長、147人)で、同校1年クラスの調理実習で作った昼食を食べた生徒25人、教員10 人のうち20人(うち生徒17人)が下痢や発熱、腹痛の食中毒症状を訴えたと発表した。検便検査で患者からカンピロバクター菌が検出された。入院患者はなく現在、全員が快方に向かっている。

同課によると、1年クラスは16日に調理室で調理実習を行い、チキンカレーやマカロニサラダを食べた。18日夜からこれら昼食を食べた生徒らが下痢、発熱を訴えたという。
患者は生徒が男子9人、女子8人。教職員3人はすべて女性。24日現在、患者の生徒3人は依然欠席しているが、症状は快方に向かっているという。
食中毒の原因物質は食材は残っていないため特定はできないが、食材の加熱不足のほか、「手洗い不足や食器の不洗浄などの二次感染の可能性も考えられる」としている。このため、海南保健所は同校の調理室や教室、トイレの消毒を指導。また生徒への食中毒予防のチラシを配布し食中毒発生の防止に努めている。
県内のことしの食中毒は今回を含め9件153人(昨年同時期5件170人。昨年計14件362人)。20人以上の集団食中毒はことし初めて。
カンピロバクターによる食中毒は国内で発生件数が最も多い。県内では昨年飲食店から6件発生。家畜などの腸管内に生息し、特に鶏肉や飲料水を汚染するが、乾燥に弱く加熱調理で死滅する。県生活衛生課は「食中毒の多くなる季節。食べ物を買うときは傷みやすいものは最後に。また冷蔵は詰め込みに注意し、手洗いの励行を」と呼びかけている。





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