2008年07月24日

2008 05.紀の川・岩出・海南・紀美野

全国最大級の竪穴住居 かつらぎ町の中飯降移籍で発見

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大型竪穴遺構の全景。 手を上げている人が入っているのが柱穴

県文化財センターは23日、 かつらぎ町の中飯降(なかいぶり)遺跡で、 西日本では類例のない、全国でも最大級の縄文時代大型竪穴住居を発見したと発表した。 「東日本では青森の三内丸山遺跡など大型住居跡がみつかっているが、西日本では初めて。 複数の集落の共同の集会所などの可能性がある。 東高西低といわれる縄文時代を考える上で非常に重要な発見」と話した。 26日午後1時半から現地説明会を行う(駐車場なし)。
中飯降遺跡の成立時期は約4000年前の縄文時代後期前葉。 発見された大型住居は、 直径14mの円形状。 北側は調査区外にかかるため全容は不明だが、 全体で150平方m(45坪)以上になる。
中央に炉の焼土と、 壁の内周に3つの柱穴(ちゅうけつ)が見つかった。 柱穴上面の直径は約2mで最下層の直径は50cm。 深さは1・1m。 2つの柱穴には柱を固定するための石があり、 柱は残っていないが直径40cm前後と推定できる。
西日本の通常の竪穴住居は、 広さが10-20平方mで柱の直径は20-30cm。 同センターは 「東日本でもこんなに巨大な柱は見つかっていない」 とした。
発掘調査は京奈和自動車道建設に伴うもので、 中飯降遺跡は調査予定9400平方mのうち約3割を発掘。 通常の大きさの竪穴住居も1棟見つかっている。





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