2008年10月23日

2008 00.社会

昨年同期比1067件減 和歌山市消防局救急出動件数

和歌山市消防局がまとめた平成20年1月 - 9月までの救急出動件数(速報)が、 1万2194件と前年同期より1067件(8・05%)減少した。 3月からの減少で9月末まで連続。 平成14年から6年連続で増加傾向にあった出動件数を減らそうと、 3月から実施した運動 「救急車の適正利用」 で広く市民に広報したことが減少につながったのではとしている。

救急車で搬送された人のうち64%は入院の必要がない軽症患者で、 年々その割合が増加していたことに伴った適正利用の呼びかけ。 軽症や出動の必要が無いとされる場合、 タクシー代わりの常用などのケースがあったという。
ことし9月までの1万2194件の内訳を傷病程度別でみると死亡151人(前年同期比14人増)、 重症736人(同49人減)、 中等症3326人(同180人減)、 軽症7282人(同728人減)その他10人。 全体的に減少傾向で、 この適正利用運動の本来の目的である軽症も減っている。
市内管轄では合計10台の救急車があるが、 適正利用していない人がいると、 本当に必要な患者の所へ到着するまでの所要時間が長くなるおそれがある。 昨年は、 知らせが入ってから現場到着まで平均6分35秒で、 1件平均7分59秒を要した所もあった。
消防局は今後も引き続き、 新聞やテレビ、 消防機関の行事などで広報を行うとし、 緊急性の少ない患者が病院へ行く際には民間で認定している 「患者搬送事業者」 2業者の活用推進などを同時に呼びかけている。 しかし、 「本当に必要な患者の方が要請を躊躇(ちゅうちょ)されるのが心配」 とした懸念もあり、 「広報活動が先行しないよう 『救える命を救いたい!=私たち救急隊の願い=』 をモットーに救急車の適正利用について市民に呼びかけたい。 本当に必要な方は遠慮無く呼んでほしい」 としている。





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