2008年11月22日

2008 00.社会/2008 05.紀の川・岩出・海南・紀美野

岩出市立中教頭 パチンコ中にUSB盗難

岩出市教委は20日、市内の中学校の男性教頭(56)が先月30日、同市森のパチンコ店の駐車場で、生徒らの個人情報などを保存したUSBメモリーが入ったかばんを盗まれたと発表した。流出した個人情報は、生徒名も入った平成19年度PTA役員名簿89人分と、18 - 20年度教職員名簿延べ180人分。
市教委によると、教頭は30日午後7時半ごろ、普通乗用車で帰宅途中にパチンコ店に寄って、9時55分ごろ店を出た。市内の自宅に帰り、車の後部座席からかばんを降ろそうとしたところ、無くなっていることに気付いたという。教頭はすぐに学校やパチンコ店に戻って探したが見つからず、岩出署で車を調べたところ、助手席側のドアにこじ開けられた痕跡を発見。10時20分ごろ被害届を出した。31日朝に校長を通して市教委に連絡。市教委は県教委に報告し、今月18日に同校で緊急集会を開いて生徒と保護者に説明、謝罪。19日にも保護者会を開いて経過を報告した。
メモリーには先述の名簿のほか、平成20年度全国学力・学習状況調査のデータ、市教委への提出書類、個人的なスケジュールなどが入っていた。全国学力・学習状況調査は3年生232人分のデータだが、名前など個人を特定できる情報は一切載っていないという。かばんにはメモリーのほか、現金約13万円、私物の通帳、印鑑、免許証などが入っていた。
和歌山市でも今月6日、中学教諭がスーパー駐車場で生徒の個人情報が入ったUSBメモリーなどを盗まれており、12日に報道発表されている。今回、発生から発表まで20日以上経過していることについて市教委は、メモリーの中身の精査と、生徒、保護者への対応の検討に時間がかかったと説明。記者から 「隠そうとしていたように見える」 とただされると、 「断じて隠し通せるものではない」 と否定した。
市内の小中学校にはあらためて個人情報の取り扱いに注意する文書を配布しており、中井秋彦教育長職務代理者は 「生徒、保護者の皆様には本当に申し訳ない。個人情報については厳格な取り扱いを指導してきたが、再発防止へ再度徹底していきたい」 と述べた。処分については県教委と相談しながら検討していくとしている。





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