2008年12月13日

2008 00.社会

高校生の携帯電話 教委と高校側で温度差?

和歌山市内の小中学生の携帯利用はどうなっているのか? 市教委が平成19年度、全市立小中学校で行った「携帯電話利用状況調査」を公表し、市立小学校の5、6年生の約20%、中学生の約50%が携帯電話を保有していることが分かるなど、市内の小中学生の携帯の利用に関する実態が明らかになった。携帯電話が爆発的に普及している昨今、高校生を含めた教育現場での携帯電話の使用はどのように制限され、対策が練られているのだろうか。

調査は、 全市立小学校の5、 6年生、 中学生を対象に、 各学年から1クラスを抽出し、 約4500人からアンケート形式で統計を取った。 それによると、 「パソコンや携帯電話を一日に3時間以上使用する」 と答えたのは、 小学生2%、 中学生約20%。 逆に、 「ほとんど使用しない」 と答えた中学生は30%いることも分かった。
県教委は平成13年度に公立小中学校、 高校に生徒の携帯電話の持ち込みを全面禁止する通達を出している。 市教委によると、 東京や大阪のような都会に比べると市内の小中学生への携帯普及率は高いとはいえないという。 しかし、 日本全国に携帯電話が普及している今、 「 (携帯電話を) 全面禁止しているからといって利用に関する指導をしないのは問題で、 子どもたちを一斉に指導できるのも学校だから、 持っている人にはルールとマナー、 持っていない人には危険性などを教えていきたい」 としている。 ある市立小学校の校長は 「特別な事情がある場合以外は持ち込ませない。 事情がある場合でも基本は教員が預かって下校時に渡すようにしている」 という。 また、 情報機器の使用に関し、 「 『持ってくるな』 と指導するよりも、 子どもたちが携帯やパソコンに振り回されないように情報モラルに関する指導を徹底させるべき」 と、 全面禁止をうたうよりも、 正しい使い方を教えることに重点を置くべきだと話している。
ある県立高校の校長は 「校内での使用は原則禁止だが、 厳密に使用を制限しているわけではない。 県教委と現場とは温度差があるのでは」 という。 一方の県立高校では 「休憩中でも公然と使用するこは禁止し、 利用は厳しく制限している」が、 「持ち込んでいる生徒がほとんどではないか」と話している。





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