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無線で住民の安否確認などを進める防災対策本部(塩津地区) |
阪神淡路大震災から丸15年たった17日朝、 海南市の沿岸地域では大地震による津波来襲を想定した一斉避難訓練が行われた。 黒江、 船尾、 塩津、 戸坂など、 被害が予想される10地区で約1700人が参加。 住民は積極的に訓練に参加し、 近い将来発生するとされる東南海・南海地震などに備えて意識を高めた。
午前9時に震度6弱の大地震が発生し、 6メートル以上の大津波が来襲するとの想定で実施。 訓練開始とともに町中にサイレンが鳴り響き、 住民は防災行政無線の指示通り、 それぞれの避難場所へと集合した。
港町・下津町塩津地区では、 244戸の約650人が参加。 塩津防災会のメンバーが海抜12メートルほどにある教徳寺に防災対策本部を設置し、 住民らと無線で連絡を取り合い指示を出した。 各水門の閉鎖や住民の安否確認など順調に進んだが、 一時、 無線が通じなくなる班が出るなど課題も残った。
実際に大地震が発生した場合、 50分後には同地区を津波が襲い、 全戸の3分の1に被害が予想されるという。 脇所武夫区長(69)は 「避難訓練も7回目で定着してきたが、 避難できない人への対応の遅れなど、 まだ若干の不備も見られた。 よりネットワークを強め、 助け合う組織づくりを進めたい」 と話していた。
下津防災コミュニティセンターでは炊き出しなどの訓練もあった。 神出政巳市長も内海地区で訓練に参加し、 「災害による被害を最小限に抑えるためには、 自助、 共助、 公助の連携が大切。 市民の皆さまには、 自らの命は自らで守る、 自分たちのまちは自分たちで守るという精神を持ち、 それぞれの防災活動を続けていただきたい」 と住民に呼びかけた。
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