2010年02月15日

02.政治・経済

女子には受難の年、和商の就職内定率は依然60%台

景気低迷による雇用情勢の悪化を反映し、 今春高校卒業予定者の就職難は一段と厳しさを増している。 和歌山市内の高校では15日現在、就職希望者の内定率がまだ60%台にとどまっている所もあり、 特に女子にとっては受難の年。 学校関係者によると、 学校紹介では決まらず、 卒業の押し迫った今は一般求人への応募やハローワークには紹介のない個々の商店などの求人先も探し回っている。

和歌山市砂山南の県立和歌山商業高校では3年生345人のうち就職希望者は90人 (うち男子20人)。 進路担当教員によると、 就職内定率は 「2月に入ってやっと6割を超えた」 と卒業式を目前に控え危機感を募らせている。

同校では就職希望者のうち現在、 就職先が決まっていない生徒約30人は女子。 「事務・販売を希望する子が多いが、 求人件数が減っている現状では学校紹介ではとても困難。 競争の厳しいハローワークの一般求人にも応募したり、 県などとも協力して個々の商店の求人先を探している」 と話している。

また、 同市六十谷の市立和歌山高校では学校あっせんの就職希望者は77人 (うち男子23人) で、 内定率は79・2%。 ここも男子はほぼ内定しているが、 女子は15人が依然決まっていない。

商業系の女子生徒が多い両校とは対照的に、 技術系の男子生徒が大半の同市西浜の和歌山工業高校は、 就職希望者178人 (うち女子14人) の内定率は97・7%。 女子も13人が既に内定している。 進路指導担当者は 「求人件数は昨年比で66%減と大幅に落ち込んだが、 OBらが就職先を新規開拓してくれたお陰で、 卒業までに全員が決まりそう」だという。

県によると、 県内の今春高校卒業予定者のうち就職希望者は1996人で、 昨年11月末の内定率は59・6% (昨年3月末90・0%公立のみ)。 県教委では就職希望者の多い高校に就職支援相談員を配置するなど支援に乗り出しているが、 「最終の内定率は昨年よりかなり厳しい数値になるのでは」 としている。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


02.政治・経済 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif