島精機10期ぶり赤字、第4四半期で明るい兆しも

(株)島精機製作所(本社=和歌山市坂田、島正博社長)は27日、売上高368億7400万円(前年同期比24・7%減)となる平成22年3月期の連結業績を発表した。

営業利益は6億5100万円(同92・4%減)、経常利益は1億4800万円(同96・9%減)となり、当期純損益18億8500万円(前期は純利益17億6500万円)と10期ぶりのマイナスとなった。

同社では業績悪化の主な理由として、先進国の衣料品消費の低迷、円高の進行、競合メーカーとの価格競争の激化などの厳しい状況の中、売上高の減少に加えて主力製品の販売単価の下落や生産台数の減少、為替差損の発生、さらにのれん償却額などの特別損失を計上したためとしている。一方でことし第4四半期では中国や香港での設備投資が回復傾向と、明るい兆しもみえるという。

同社は、業績は第3四半期で底を打ち現在は回復傾向にあるとし、来年3月期の見通しとして主力市場の中国、香港の設備投資需要の高まり、香港の大手ニットメーカーへのホールガーメント横編機の導入推進、アジアに広がる新興のニット生産拠点での営業活動強化などにより、売上高450億円(前期比22・0%増)、営業利益65億円(同58億4800万円増)、経常利益65億円(同63億5100万円増)、当期純利益40億円(同58億8500万円増)としている。

島精機人事異動(6月29日付) 島精機は27日、取締役会を開き、役員の異動を発表した。6月29日に開く定時株主総会に諮る。

【異動】取締役海外営業部長(Shima Seiki Italia S・p・A・社長)中嶋利夫▽取締役経理財務部長(経理部長)南木隆▽常勤監査役(国内営業部参事)植田光紀▽Shima Seiki Italia S・p・A・社長(海外営業部長)阿形昭司▽顧問(取締役システム生産技術部担当兼生産技術部長)京谷実

【退任】岩倉煌一(常務取締役企画部、物流部担当兼経営管理部長)▽京谷実=顧問就任予定=(取締役システム生産技術部担当兼生産技術部長)▽森田敏明(取締役資材部長)▽沖殿俊幸(常勤監査役)