2010年08月12日

00.社会

和歌山大空襲の記憶、体験者4人が語る

新日本婦人の会和歌山市支部

講演者の話に聴き入る参加者たち

終戦記念日を前に平和について考えてもらおうと、 新日本婦人の会和歌山市支部 (南本禮子支部長) は11日、 同市小人町のあいあいセンターで 「戦争体験を聞く会」 を開いた。 小学生から高齢者まで約40人が参加し、 実際に戦争を体験した女性4人の生々しい実体験に聴き入っていた。

和歌山大空襲を経験した津野輝さん(80)は、 昭和20年7月9日深夜、 空襲警報が鳴り響くと、 上空にはすでに大量のB29戦闘機が飛来していたという。 「逃げなあかん」 と思うものの周りは火の海。 中心市街地方面に行こうとしたが、 途中で「お堀でいっぱい人が死んでいる」「お城もあかん」などと聞き、六十谷方面まで逃げて難を逃れたという。

その後は、 米軍の機銃掃射を恐れながら畑にあるものを食べて命をつなぎ、 1週間ほどは防空壕で生活していたという。 「空襲から逃げるとき、 爆弾に直撃された女性がいた。 背中には泣き叫ぶ赤ちゃんがいた。 『どうなったのか』 と今でも思い出す。 忘れられない記憶だ」 と話した。

南本支部長(65)は「戦争の記憶を受け継いでいきたい。ことしは戦後65年。(戦争体験を)『語らねば』という人が増えているように思う」 と話した。





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