振り込め詐欺未然防止、紀の川市の郵便局長に感謝状

振り込め詐欺を未然に防いだとして、 岩出署 (小河原史朗署長) は25日、 紀の川市下井阪の打田下井阪簡易郵便局局長、 石橋彰彦さん (52) に感謝状を贈った。 小河原署長は 「適切な顧客対応をされたことへの功労をたたえ感謝します」 と謝辞を述べ、 石橋さんは 「今後もお客さまにより喜んでいただけるように、 一層の努力をします」 と喜びを話した。

8月6日昼、 同市中井阪の女性 (79) が東京の口座に50万円を振り込もうと来店。 相手先がアルファベットの不審な口座名だったため、 窓口で対応した石橋さんの娘が 「高い買い物でもするんですか」 と声を掛けた。 この女性が 「違う」 と答えたため事情を聞いたところ 「おかしい」 と感じ、 女性に了解を取った上、 振り込み先口座を調べたという。 すると、 この口座は高額の現金が振り込まれた後、 すぐに引き出されていることが分かり 「詐欺」 だと確信。 この女性の送金を止めるとともに同署に通報、 同署の調べで振り込め詐欺と発覚した。

詐欺口座に振り込もうとした女性は、 5年ほど前にも家族に内緒で貯蓄型の投資話に乗せられ、 合わせて300万円を振り込んでいた。 今回は 「50万円を振り込めば解約できる」 とだまされていたという。

同局にはATM機がなく、 すべて窓口対応。 振り込め詐欺が多発している現状に10万円単位でも振り込み先を確認しているという。

石橋さんは 「この次の日にも大口の送金があり緊張しました。 確認したところ娘さんに送金でした」 と苦笑いしていた。

同局は平成19年3月に開局。 石橋さん、 妻、 娘の家族で営業している。