2010年10月23日

00.社会

増える病院ボランティア、一方で不足するケースも

病院ボランティアとして活躍する山川さん - 増える病院ボランティア、一方で不足するケースも

病院ボランティアとして活躍する山川さん

病院内で外来患者の介助などをする「病院ボランティア」が和歌山県内の総合病院でも着実に増え、活躍している。導入している病院ではここ10年間で毎年50人ほどの登録があり、定着しつつあるようだ。市民目線のボランティアは、地域社会と病院の橋渡しとして高齢化社会が進むにつれニーズが高まる中、和歌山市十二番丁の済生会和歌山病院ではボランティアが不足。「社会で温かく支え合う地域ボランティアの輪が広がれば。病院を応援したいという方に来ていただけるとありがたい」と協力を求めている。


同病院では、平成15年に現在の場所へ移転以来、ボランティアの募集はしているものの、現在活動しているのは1人のみ。内容は、外来患者への院内案内・誘導、車いすや体が不自由な患者の介助など。

城北地区に住む山川ミチヨさん(73)は同病院でボランティアを始めて約3カ月。県立医大では10年以上前からボランティアスタッフとして活動しており、地域の病院として親しみがあった同病院にも登録し、週1回訪れている。

「お大事に」。山川さんは患者に優しく声を掛け、車いす利用者には病院玄関前で会話をしながら一緒に迎えを待つことも。「常に目の前に仕事があり、見ているとつい自然に体が動いてしまって。自分が必要とされているのを強く感じますね」とやりがいを語っている。

ボランティアは、患者サービスの向上と医療環境の改善という点で、病院にとっても頼もしい存在。同病院には案内係のパート職員1人を配置しているが、場合によっては十分でないこともあるといい、同病院の鍵本純夫事務次長(58)は「不安を抱えて来られる患者さんに、ソフトで親切な対応をしていただき助かっている」と感謝する。

現在ボランティアを配置しているのは、県立医大や和歌山労災病院、公立那賀病院など。登録者は60代が中心で、今後は若い世代の力も必要とされるという。

済生会病院での募集内容は平日午前8時45分から正午。特別な資格は必要なく、週に1回でも可。問い合わせは同病院(TEL073・424・5185代表)総務課へ。





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