APEC会議護衛へ県警特別派遣部隊が訓練

11月中旬に横浜市で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力)閣僚会議、首脳会議に備え、県警本部から特別派遣される県機動隊や各署の第二機動隊が集まった連合機動隊など約170人が26日、和歌山市木ノ本の県警察学校グラウンドで、合同訓練を実施。山岸直人本部長が視閲、県公安委員会の大桑嗣会長ら来賓が見守る中、隊員らは日ごろの訓練の集大成を見せつけた。

大型駅がそばにあるAPEC会場付近で、約30人がデモ行進を行うと想定。「会場かすな」「断固反対」などと書かれた旗を持ったデモ隊は、警戒活動をする警察官に罵声を浴びせながら、道路に座り込んだり、渦巻き状に歩くなど道路交通法違反の行為を繰り返し、そのたびに機動隊員は体を張って制していた。このほか、駐車車両をけるなど、暴動を起こすデモ隊にも盾などで対応。石を投げたり、全力で鉄パイプを振り回すデモ隊にも、果敢に立ち向かい制圧していた。また、盾を使ってさまざまな隊形を披露。声を掛けながら、約10人が盾を合わせる様子は壮観だった。

県警本部警備部機動隊隊長、坂部義人警視は「今回のAPECは大都会の中心地のためマンションなどが密集しており、住民の安全を守りつつのデモ制御が難しい。派遣までの間にも、各機動隊が連携を図り、課題を見つめ直したい」と話していた。

県警からは連合機動隊などが11月5日に横浜市へ派遣される。