万引防止強化の日、オークワが県内企業初

相次ぐ万引に歯止めをかけようと、 地元スーパー大手の(株)オークワ(福西拓也社長)はこのほど、 県
警と同様に1日を 「万引き防止強化の日」 と設定。 11月の同日から、 私服保安担当者の巡回、 客への声掛けを強化するなど、 県内外の148店舗で取り組む。 県警本部生活安全企画課街頭犯罪対策室によると、 県内の企業では初めての試みで全国的にも珍しいという。

県警本部は7月中旬に、 県内でスーパーマーケットやドラッグストアを経営する事業所を巻き込んで県万引き防止対策協議会を設立。 各店舗で、 街頭啓発活動など万引きをしない・させない・見逃さないを合言葉に、 万引を許さない気運を高めてきた。 同社も参加しており、 県警の万引き防止ガイドラインを参考にしながら、 万引を未然に防止する店舗づくりを心掛けてきた。

県内で発生した万引は、 前年同期比で60から70件台増だったのが、 8月末現在で同49件増と減少傾向を見せた。 しかしながら、 9月末現在、 94件増の972件と微増。 同対策室は 「万引の全件届け出を義務づけたため、 水面下にあったものがあらわになっている。 しかし、 検挙が増えているということは再犯が減ることなので、 長いスパンでみれば活動の効果が出てくるはず」 としている。

同社は県内に54店舗展開しており、 県内の万引の約4割が同社店舗で発生している。 また、 同協議会や県警は、 「万引き防止運動中」 の腕章を作成。 11月1日から、 各店舗で商品の整理や接客する従業員が着用する。

同社広報課は 「従業員の防犯意識向上、 万引防止対策の持続的な取り組みにつながれば」 と話している。