2010年12月04日

00.社会

「和歌山の民話知って」、童話作家が冊子製作

「和歌山の民話は面白い」と太田さん

「和歌山の民話は面白い」と太田さん

和歌山市中之島の童話作家・太田甲子太郎さん(62)が、県内各地の民話を集めた冊子 「紀州に伝わる民話」 を作った。3000部印刷し、ぶらくり丁商店街を中心とした73店舗に寄贈して設置してもらうという。太田さんは 「民話を語れる人が少なくなる中、和歌山の民話はこんなに面白いんだと知ってもらいたい」 と話している。

冊子はA5版、33ページ。太田さんは25歳ごろから民話の調査を続けており、約70話ある中から今回は12話を選んで収録した。

紀の川と貴志川が一緒になる所のふちに住んでいる巨大なコイを捕まえる 「こいの森」(那賀郡)、冷水浦の浜辺で遊んでいる子どもたちの前にカッパが現れる 「紫肝」 (海南市)、アリとクモとハチが紀三井寺に彼岸参りに行く 「彼岸まいり」 (和歌山市)など、切ない話から怖い話、笑えるものまで、バラエティに富んだ内容。それぞれこってりとした和歌山弁の話し口調で、ローカル色たっぷりに書き上げている。

太田さんは川柳集や児童書など3冊の著書があり、昨年出版した和歌山を舞台にした短編小説集 「人魚の恋愛」 は、宮井平安堂(同市本町)の文芸書ランキングでベスト8入りするなど好評だった。次回はさらに多くの民話を集めた単行本を作りたいという。

和歌山に生まれ育った太田さんは恩返しのつもりで地域活性化に貢献したいといい、「この冊子をぜひ、ぶらくり丁まで読みに来ていただいて、少しでもお店の集客につながれば」 とPRしている。





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