2011年01月18日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

被災者が阪神大震災語る

震災で学んだことを伝える秦さん - 被災者が阪神大震災語る

震災で学んだことを伝える秦さん

阪神大震災から16年たった17日、海南市の黒江防災コミュニティセンターで、震災を考える講演会「大震災を伝える~阪神・淡路大震災の教訓~」が開かれ、地域から集まった約100人が被災者の体験談に耳を傾けた。

今後30年以内に高い確率で起こるとされる東南海・南海地震に備え、大災害で何があったか、何をすべきかなど体験談を交えた教訓を受け継ぎ、市民の防災意識を高めようと初めて開かれた。

体験談は震災経験後、語り部として活動する秦詩子さんが、避難所を運営していた当時を振り返った。秦さんは震災直後は飢えに苦しんでいたといい、避難所では人の良い面、悪い面を見てきたと説明。炊き出しの列に何度も並ぶ心ない人もいたといい、炊き出し班に衣服が配布され、みんなで取り合ったこともあったという。自分も同じような状況にあった時、仲間から泣きながら「プライドをお持ちよ」と言われ、はっとしたと話した。

「みんなが苦しんでいる時こそ大事にしないといけないプライドがあるのだと思い知らされた。人は一人では生きていけない。お金や物じゃない。人の温もりがなかったら悲しみから立ち直れなかった」と涙ぐみながら訴えた。

また、兵庫県の「人と防災未来センター」の紅谷昇平研究主幹が「避難所生活とは」をテーマに講演し、備えの大切さなどを紹介した。 同市船尾の女性(76)は「避難所生活の話は身にしみた。ずっと覚えておきたい」と話していた。





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