2011年03月08日

00.社会

県警ヘリに新型カメラ、夜間救助活動が可能に

新型システムについて説明する飛弾隊長

新型システムについて説明する飛弾隊長

県警本部はこのほど、 捜索活動などを行う県警ヘリ 「きのくに」 に、 夜間撮影ができる赤外線付きカメラ付きの新型ヘリコプターテレビシステム(以下ヘリテレ)を導入した。 7日、 和歌山市西浜のヘリポートで運用開始式が行われ、 県警幹部約20人が出席。 暗がりを歩く人をはっきりとらえた赤外線カメラの画像や、 高さ約400メートルから車のナンバーを把握できる最新の技術が公開された。 同システムの導入は、 消防庁、 警視庁に続いて県警が3台目。

きのくには、 昭和61年に県警航空隊に配備され、 救助活動やパトロールなど年間約300時間飛行している。 ヘリテレは、 上空からカメラで映した映像を地上に送るシステムで、 県警でも旧型を平成8年に導入、 災害や遭難の救助活動で活用してきた。

新型は、 解像度の高い放送用フルハイビジョンカメラに、 暗闇で人の体温などを感知する赤外線機能を搭載。 ブレ防止に優れ、 鮮明な画像を映すことができる。 デジタルで最大100倍ズームが可能となり、 旧型の約2倍のズーム率を実現。 旧型にはなかった赤外線カメラの機能で、 夜間や森林の茂みなど視界の悪い場所の撮影もでき、 災害時に人の生存状況などを確認しやすくなった。

約400メートルの高さから車のナンバーを映した画像
約400メートルの高さから車のナンバーを映した画像

運用式で県警本部の山岸直人本部長は、 きのくにを運用する県警航空隊員に 「凶悪犯の初動捜査や、 東南海南海地震など大規模災害の強化策になる。 システムを習熟し、 県民の安全・安心を守ることを期待したい」と訓示。 県警幹部は、 新型ヘリテレによる、 上空約700メートルからの県庁や和歌山城を映したクリアな映像に驚いていた。

県警本部生活安全部警察航空隊の、 飛弾清彦隊長は 「搭載機器がコンパクトになり、 ヘリ内にスペースができて人の引き上げ救助もしやすくなった。 夜間でも被災状況が把握できるようになり、 上空から積極果敢に県民の安全を守っていきたい」 と話していた。





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