2011年05月30日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

「缶サット」優勝目指し 高校生が勉強会

人工衛星 「缶サット」

缶サットのコンピューターを学ぶ生徒たち

空き缶で作る人工衛星 「缶サット」 の製作技術などを競う高校生の大会 「缶サット甲子園2011」 に向けた勉強会が28日、 海南市大野中の県立海南高校 (髙垣正儀校長) で開かれ、 海南、 桐蔭、 日高の3校から生徒約20人が参加。 缶サット内部に使うコンピューターについて学び、 生徒たちは製作に意欲を燃やしていた。

「缶サット」 とは、 空き缶の中にカメラなどの観測機器を入れて人工衛星に見立てたもの。 センサーやコンピューターなどをミニロケットに搭載して打ち上げる。 その後、 パラシュートでゆっくりと上空から下降する際、 あらかじめ決められた地上のターゲット (目印) をいくつ撮影できるか、 気温や照度などのデータが取れているかなど総合的に競う。

「缶サット甲子園」は地方予選と全国大会があり、 「優勝」 「ベストプレゼン賞」 「技術賞」 の3賞が用意されている。 昨年は全国で予選を勝ち抜いた10校が技術を競い、 桐蔭チームが優勝、 プレゼンでも全国一に輝き2冠を達成した。 海南チームは残念ながら打ち上げに失敗し、 得点は得られなかった。

今大会は内部のコンピューターが流通などの問題で 「Arduino (アルドゥイーノ)」 から 「mbed (エムベッド)」 に変更。 内部メモリーにデータを直接書き込めるようになり、 より複雑な操作ができるようになった。 一方、 先輩たちからノウハウなどが引き継げないため、 新しい舞台での技術勝負となりそう。

この日はセンサーデバイス開発などを手掛ける神奈川県のベンチャー企業、 セニオ・ネットワークス(株)から2人の講師を招き、 「mbed」 について説明を聞いた。

海南高校2年生の橋爪冬吾君(16)は 「缶サットは自分で作って制御するところが面白い。 本番では打ち上げを成功させたいです」。 桐蔭高校2年生の永川智泰君(16)は 「昨年は先輩たちが二冠したので、 僕らは技術賞を含めて3冠を目指したい」と張り切っている。

和歌山大会は7月10日に開催。 和歌山大学でプレゼンを行い、 コスモパーク加太でロケットを打ち上げる。





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